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オナ禁7日でテストステロン1.5倍?M男が射精を我慢する本当の理由

性と健康シリーズ/最終更新 2026-10-16/18歳未満の方は閲覧できません

「オナ禁を7日続けると、テストステロンが1.5倍になる」。そんな話を見て、このページを開いた人も多いと思います。先に正直に書きます。私たちM男が射精を我慢するのは、テストステロンの数字のためではありません。数字の話は後半の補足にまとめたので、ここではまず、我慢そのものの話をさせてください。

この数字は、男性28人を調べた研究1本の結果です。英語版の論文は2021年に撤回されていて、この記事で確認した出典の中には、同じ結果を確かめた研究はありませんでした(くわしくは下の補足)。

トロケ(前立腺・メスイキ派)の見解

研究を読んで、数字の話は分からないことだらけだと知りました。それでも、我慢したい気持ちは少しも減りませんでした。たぶん私は、最初から数字のために我慢していたわけではなかったのだと思います。

私にとって大事なのは、我慢を自分で決めていないことです。「まだ出しちゃだめ」「次に許すのは私が決める」と言われて、射精の権利ごと相手に預けてしまう。自分の意志でこらえるオナ禁は修行に近いのですが、委ねたうえで我慢させられると、同じ一日がまるで違う味になります。触れても許されない時間が積み重なるほど、体の奥でくすぶる熱が、相手に支配されている証拠のように思えてくるんです。

我慢のあいだ、いちばん気持ちが揺れるのは、出す瞬間ではなく許可を待っている時間です。今日は許されるのか、まだなのか。決めるのが自分ではないと分かっているから、焦っても仕方がない。焦れば焦るほど、その焦りごと相手の手のひらに乗せられている気がして、待つこと自体が甘くなっていきます。

前立腺派として付け加えるなら、私にとって出せない時間は、射精以外の場所で感じることに意識が向く時間でもあります。出口をふさがれた熱が、行き場を探して奥のほうへ溜まっていくように感じるんです。ただ、それで体がどう変わるかを言える研究は、この記事で確認した範囲にはありません。ここで書いているのは、あくまで気持ちの話です。

だから私は、オナ禁を「効果」で語るより、「誰に、どこまで預けるか」で語りたいと思っています。数字がどうであっても、私にとって預けた我慢は、それだけで十分に気持ちいいものです。

ここまではトロケの意見です。研究の話と出典は、下の「補足:研究でわかっていること」にまとめています。医療上の助言ではありません。

補足:研究でわかっていること

研究の要点・表・出典(タップで開閉)

この記事は、医療者ではない運営者が、論文と公的機関の情報を読んでまとめたものです。医療上の助言ではありません。体のことで気になることがある方は、泌尿器科などの医療機関に相談してください。本文の数字は、2026年10月16日に各出典で確認した内容です。

オナ禁をするべきか、しないべきかを勧める記事ではありません。

「7日目に1.5倍」のもとは、男性28人の研究1本です

  • よく引用されるのは、Jiang らが2003年に Journal of Zhejiang University Science に発表した英語論文です。撤回された論文の抄録によると、男性28人の血中テストステロンを禁欲中に毎日測り、7日目に基準の145.7%のピークが出た、と報告していました(Jiang ほか, 2003, J Zhejiang Univ Sci/PubMed)。同じ内容(男性28人、7日目に145.7%)は、同じ著者が2002年に中国語で発表した論文の抄録にも載っています(Jiang, 2002, Sheng Li Xue Bao/PubMed)。
  • なお、2003年の英語論文は2021年に撤回されていますが、理由は同じ著者が先に中国語で出した2002年の論文と内容が大きく重なっていたため(重複出版)で、データの誤りを理由にしたものではなく、2002年の論文は撤回されていません(撤回告知, Journal of Zhejiang University-SCIENCE A, 2021-12-10、Jiang, 2002/PubMed、2026年10月16日確認)。

研究で分かっていること

  • Exton らは、健康な成人男性10人について、3週間の禁欲の前と後に、自慰でオーガズムに至るまでの血液を続けて採って調べました。禁欲の後のほうが、血中のテストステロン濃度が高かったと報告しています(Exton ほか, 2001, World Journal of Urology)。
  • 同じ研究で、オーガズムによって血圧・心拍数やプロラクチンなどは上がりましたが、テストステロンはオーガズムでは変わりませんでした。こうした反応は、禁欲の前と後で同じように見られたとしています(同上)。
  • Krüger らは、健康な男性10人の血液を2分おきに40分間採り、性的な興奮とオーガズムの前後を調べました。プロラクチンはオーガズムの直後から上がって測定の終わりまで高いままでしたが、テストステロンは興奮中もオーガズムの前後も変わりませんでした(Krüger ほか, 2003, Journal of Endocrinology)。
  • 「出さないと体の中でどうなるのか」という疑問には、精子の研究があります。不妊診療の患者を主な対象にした13研究(2,315人)のメタ解析では、禁欲が長いと精子の濃度や量は多くなる一方で、前進して泳ぐ精子の割合は低く、DNA の断片化は高い傾向がありました。著者は、短い禁欲のほうが精子の質は良いとまとめています(Lo Giudice ほか, 2024, Frontiers in Endocrinology)。
  • 精液検査の手引きでは、検査の前に2〜7日の禁欲をおいて採取するとされています。ただし手引き自体が、この目安は臨床経験に基づくものだと書いています(WHO, 2021, WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen, 6th ed.)。これは検査の手順の話で、健康のための日数ではありません。
  • どちらも精子の指標についての話で、体全体の健康を調べたものではありません。この記事は妊活についての助言もしていません。

まだ分かっていないこと・言えないこと

内容 出典
分かっていないこと テストステロンの値の変化が、体調・見た目にどう関わるか 調べた研究は確認できず(2026年10月16日時点)
言えないこと 「オナ禁7日でテストステロンが1.5倍」 男性28人の研究1本の結果で、この記事で確認した出典の中には同じ結果を確かめた研究はなかった(Jiang, 2002。英語版の2003年論文は、先行論文との重複を理由に2021年に撤回:撤回告知)
言えないこと 「オナ禁で男らしくなる」「筋肉がつく」「オーラが出る」「肌がきれいになる」「抜け毛が減る」 この記事で確認した出典の中に、裏付けるものはなかった
言えないこと 「溜めるほど精子が強くなる」 長い禁欲では運動率などが下がる傾向(Lo Giudice ほか, 2024)

なぜオナ禁をする人がいるのか

  • ドイツの研究者が、Reddit で募った1,063人にオンラインで質問した研究があります。回答者の多くが、自慰をやめようとしたことがあると答えました。やめようとする動機は、主に「自慰は不健康だ」という考え方と結びついていました。論文は冒頭で、自慰が健康に悪いという証拠が無いにもかかわらず、禁欲が勧められることが多い、と書いています(Zimmer, Imhoff, 2020, Archives of Sexual Behavior)。
  • 米国の医療機関 Cleveland Clinic の一般向け解説は、自慰を性の発達のふつうの一部として説明しています(Cleveland Clinic, 最終更新 2022-10-25, Masturbation)。

よくある質問

オナ禁は何日続ければいいですか?

研究からは決められません。日数ごとの変化を示しているのは男性28人の研究1本だけで、テストステロンを測ったほかの研究は10人規模です(Exton ほか, 2001)。この記事は、オナ禁をすることも、しないことも勧めていません。

オナ禁でニキビや抜け毛はどうなりますか?

この記事で確認した出典の中には、オナ禁と肌や髪の関係を調べた研究はありませんでした。肌や髪のことで気になる症状があるときは、医療機関に相談してください。

参考文献

出典の取得・確認日:2026年10月16日 09:13 JST(撤回告知と7・8は 09:18〜09:19 JST。論文は PubMed の公式API で書誌と抄録を確認。全文は読んでいません)

  1. Exton MS, Krüger TH, Bursch N, ほか. Endocrine response to masturbation-induced orgasm in healthy men following a 3-week sexual abstinence. World Journal of Urology. 2001;19(5):377-82. PMID: 11760788. PubMed
  2. Krüger TH, Haake P, Chereath D, ほか. Specificity of the neuroendocrine response to orgasm during sexual arousal in men. Journal of Endocrinology. 2003;177(1):57-64. PMID: 12697037. PubMed
  3. Lo Giudice A, ほか. Effects of long and short ejaculatory abstinence on sperm parameters: a meta-analysis of randomized-controlled trials. Frontiers in Endocrinology. 2024;15:1373426. PMID: 38828413. PubMed
  4. World Health Organization. WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen, 6th ed. 2021. WHO
  5. Zimmer F, Imhoff R. Abstinence from Masturbation and Hypersexuality. Archives of Sexual Behavior. 2020;49(4):1333-1343. PMID: 32130561. PubMed
  6. Cleveland Clinic. Masturbation(Health Library). 最終更新 2022-10-25. Cleveland Clinic
  7. 【撤回済み:先行論文との重複】Jiang M, Xin J, Zou Q, Shen JW. A research on the relationship between ejaculation and serum testosterone level in men. Journal of Zhejiang University Science. 2003;4(2):236-40. PMID: 12659241. PubMed (撤回告知:Retraction Note, Journal of Zhejiang University-SCIENCE A, 2021-12-10. Springer /DOI: 10.1631/jzus.2003.r236 )
  8. Jiang M. Periodic changes in serum testosterone levels after ejaculation in men(中国語). Sheng Li Xue Bao. 2002;54(6):535-8. PMID: 12506329. PubMed (撤回の表示なし。2026年10月16日確認)

我慢や射精管理を遊ぶときの約束(M男部隊の共通枠より)

  • 射精管理は、大人同士が合意したうえでのロールプレイとして楽しむ。始める前に期間とルールを決め、どちらからでもやめられるようにしておく。
  • 下腹部や睾丸の痛み、排尿の違和感など、いつもと違う感覚が出たら、その日はやめる。続くときは医療機関に相談する。
  • 声が出せない場面でも使える中止の合図(手で叩く、物を落とすなど)を、事前に決めておく。
  • 終わったら、いつもの声で対等な大人同士に戻る時間をつくる。

体のことで不安があるとき、痛み・排尿の異常・しこり・長引く不調があるときは、泌尿器科などの医療機関に相談してください。この記事は医療上の助言ではなく、診断や治療の代わりにはなりません。

用語辞典とあわせて

この記事では「体の仕組みと研究で言えること」を扱っています。言葉の意味や、M男目線での感じ方は用語辞典にまとめています。

公開日:2026年10月16日/更新日:2026年10月16日

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